森記念財団が発表した2025年版の世界都市力ランキングで、東京は過去最高の2位に入りました。けん引役は文化や住みやすさといったソフトパワーです。10年前と比較すると経済で大きく順位を下げた半面、文化・交流や居住は評価を上げています。ランキングは、世界の主要48都市について①経済、②研究・開発、③文化・交流、④居住、⑤環境、⑥交通アクセスの6分野、計72指標で評価します。

ロンドンは、14年連続で首位の座を堅持しています。4位のパリも3位のニューヨークとの差を縮めています。6位のソウルが5位のシンガポールの背後に迫り、上海はドバイとベルリンを上回り8位にランクインしています。
2015年と比較すると、東京の都市力の源が大きく変化しています。当時1位だった経済はトップ10から姿を消しました。文化・交流はスコアが2倍近く伸び、順位は5位から2位に上がりました。居住は15位から1位に駆け上がりました。対照的なのがニューヨークで、経済は2015年の3位から2025年は1位に上がったのに対し、文化・交流は2位から4位に後退しました。居住は23位から44位に落ち込みました。

(2025年12月18日 日本経済新聞) (森記念財団 世界の都市総合力ランキング2025)
(吉村 やすのり)





