育孫(いくまご)支援とは

 企業や自治体が、社員・職員の孫育てを後押ししようと取り組みを進めています。定年延長などで働く祖父母が増えており、育児に関わりやすくすることで、子育て世代を支援しようというのが狙いです。孫休暇が注目を集めているのは、子育て世代の共働き増加などに伴い、孫と密接な関わりを持つ祖父母が増えていることが背景にあります。
 第一生命経済研究所が昨年11月、孫のいる全国の5574歳の男女千人に対して調査しています。孫の母親の依頼で、孫の面倒をみた経験がある人は祖父で50.8%、祖母で73.0%に達しています。定年延長などで高齢になっても働く祖父母が増えています。厚生労働省は、企業が仕事と育児の両立に向けた行動計画の指針の中に、孫のための休暇制度の創設を盛り込んでいます。母親一人が子育てを抱え込むのではなく、祖父母が支援することができる、素晴らしい制度です。さらに男性の育児休暇を取りやすくし、家族皆で子育てができる環境を早く整えるべきです。

(2015年7月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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