厚生労働省が実施した調査によれば、夫の家事や育児時間が長いと第2個以降が生まれる割合が高くなる傾向があるとしています。子どもが1人の夫婦のうち、休日の夫の家事・育児時間が2時間以上の家庭では、8割以上に第2子が生まれていましたが、なしの家庭では33%でしかすぎません。これまでの調査では、子育ての不安や悩みがすごくあると答えた女性は、第2子を産む割合が低いことがわかっています。2人以上の子どもを望む人が多いようですが、実際は様々な壁があります。
一般社団法人「I more Baby 応援団」の調査では、既婚者の75%が2人目の壁を感じています。1人目でトラウマが2人目をためらわせています。産むか産まないかは個人の選択ですが、産みたい人がそれを良い選択と思えるかどうかは、社会の責任です。経済力や働き方などの環境整備を全力で支援すべきです。
(2015年7月16日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)