日本の男女間の賃金格差

 女性の平均賃金は男性の7割程度です。8割を超えるの欧州主要国と比べると差が大きく、男女間の賃金格差の解消が課題になっています。女性は非正規雇用者であることが多く、低い賃金で働く状態にとどまる傾向にあります。非正規雇用者は、正規雇用者に比較し景気に対してより敏感であり、その賃金は速やかに変動します。デフレ下で名目GDPが減少し、分配の原資が縮小するなか、1人当たりの賃金の低下によって、労働分配率の上昇が抑制されてきました。
 各国の男女間の賃金格差をみると、日本は格差が大きい部類に入ります。背景として、①結婚・子育てのために離職する者が多く、勤続年数が短い、②女性に非正規雇用が多く、女性管理職の登用が進んでいないなどが挙げられています。

(2015年8月15日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

 

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。