たばこの害―Ⅰ

たばこの発がんリスク

 たばこが健康に良くないことは、当たり前のようにいわれています。国立がん研究センタ-では、がんと生活習慣などとの関連性が調べられています。日本人を対象とした疫学研究の充実などを踏まえ、7月に喫煙とがんの関連性を約10年ぶりに見直しています。
 今回は、膀胱がんと口や喉などの頭頸部がんについて、喫煙との関係性があるとされました。これまで膀胱がんは関係ないとされていましたが、たばこの煙に含まれる発がん物質は尿に排出されるので、膀胱の粘膜は発がん物質との接触機会が多いとされています。この結果、部位別で肺がんなども加えて8種類のがんで、リスクの上昇が確実となりました。喫煙者が何らかのがんにかかるリスクは非喫煙者の1.51.6倍とされています。

(2015年8月20日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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