妊娠・出産前後の支援―Ⅲ

保育料

 認可保育所の保育料は、市町村によってまちまちですが、世帯収入によって決まります。厚生省の調査によると、認可保育所は全国平均で子ども1人当たり2491円です。子ども1人を無認可の保育所に預けている世帯の約45%が、月4万円以上の保育料を払っています。認可保育所に入れるかどうかは家計にとっての一大事です。横浜市で3歳未満の第1子を預ける場合、あくまで目安ですが、年収640万円の世帯で月38000円、年収1130万円以上だと77500円です。年収があまり高くないのに認可保育所に入れないと、無認可の保育所やベビ-シッタ-などの費用がかさんで、家計を圧迫する恐れがあります。
 育児休業から会社に復帰しても、子育てのための短時間勤務などで以前より収入が減る場合があります。そのままでは老後に受け取る厚生年金がその分だけ減りますが、子どもが3歳になるまでの養育機関については、以前の収入に基づいて、厚生年金を計算する特例があります。養育期間中に収入が減ることがあるからです。3歳以上になると保育料は大きく下がります。

(2015年8月22日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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