無月経と疲労骨折の頻度
日本産科婦人科学会は、文部科学省の受託事業で国立スポ-ツ科学センタ-との共同研究にて、女子大生を中心とした女性アスリ-トのヘルスケアに関する調査を実施しました。調査対象は、大学生女性アスリ-ト1327名、トップアスリ-ト289名、対照537名です。
競技レベル別にみた無月経率は、全国大会レベル群(7.6%)と地方大会レベル群(6.9%)が、コントロール(2.4%)と比較し有意に高値を示しています。しかし、日本代表群(5.7%)と出場なし群(4.2%)では有意差は見られませんでした。日本代表レベルの選手は、産婦人科医などによる健康管理を受けている割合が高いと思われます。
競技レベル別にみた既往疲労骨折率は、日本代表で22.6%、全国大会で23.3%、地方大会で20.8%、出場なしで18.8%、コントロール群で4.3%でした。全ての群がコントロール群に比し有意に高く、競技レベル群間では有意差はみられませんでした。女性アスリ-トでは、疲労骨折の頻度が5倍前後と上昇しています。
(吉村 やすのり)