日経新聞(日経ウ-マノミクス会員)の調査によれば、出産のタイミングに仕事の都合を考えるか聞いたところ、考慮するが57.9%で、考慮しない39.9%を大幅に上回っていました。仕事の妨げになる仕事上の要因は、昇進などキャリアに響くが最も多く、次いで保育園が見つかるか不安、上司や同僚の理解が得られないと続いています。
仕事の都合を考慮する人に理由を聞くと、昇進してから産まないと出世が遅れるとキャリア形成に不安を感じたり、代替要員を確保できず繁忙期を避けたと職場の事情を優先せざるを得ない状況を訴えたりする声が目立っています。保育園の待機児童問題を反映し、保育園に入りやすい生まれ月を狙ったという人もいました。一方、考慮しない人からは、仕事の都合を考慮したら妊娠する機会を失うと思ったとの意見が多くみられました。周りの理解・協力を得るのが難しく、両立を諦めたという人もおり、出産後も働き続けることの難しさを示しています。
(2015年9月12日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)