3 全国大学生活協同組合連合会の調査によれば、1964年の下宿生の1カ月あたりの平均収入は約1万7千円でした。内訳は仕送り7割、アルバイト2割、奨学金1割でした。その後、いずれも年々増え1996年に最多となり、約14万円になりました。ところが、その後は減少傾向にあり、2014年は約12万2千円で、仕送りが1996年の約10万円から2014年までに3万円少なくなりました。穴埋めとして奨学金は¥この間1万4千円増えましたが、収入全体は減っています。
進学率の上昇で経済状況が厳しい世帯の子も進学するようになり、不景気もあって奨学金の需要が増えています。短大も含む大学進学率は1990年に36%でしたが、2005年は50%超に増加しています。一方の自宅生の平均収入も、1990年後半は約6万5千円でしたが、近年は約6万円に減少しています。バイト収入がある人の割合は、1976年の49%から、2014年は67%に増えており、1カ月平均で約4万円に上っています。
(2015年10月15日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)