日本からの留学先

 日本から米国への留学生が減り続けています。ほかの留学先の国々と比べても米国の落ち込み度は際立ち、今年発表になった2012年の統計では、ついに中国に抜かれて首位の座を失いました。文部科学省がまとめた資料によると、日本人の海外留学者数は、2004年に82945人をピ-クに、2011年の57501人まで下がり続けています。留学先の内訳では、2004年には米国が約42千人で全体の半数を占めていましたが、2011年には半減し全体に占める割合も約35%に落ち込んでいます。対照的に2009年から増え続けているのが中国です。
 留学生減少の一因には、日本の若者の内向き志向があるとされています。経済的な問題も米国留学に二の足を踏ませる大きな要因となっています。アジア諸国で米国留学ができる経済的な余裕のある人口が増えた結果、米国の大学のアジア人留学枠の中で日本人が劣勢に立たされている側面もあります、英語検定試験であるTOEFLで、日本人の平均スコアはアジアの中でも低いことも要因の一つです。

(2015年10月28日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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