家事に積極的に参加するイクメンやカジメンという言葉が定着するようになってきています。しかし、現実は消極的な夫が多数を占めます。日本の男性の家事や育児時間は、海外と比べてもかなり少ない状況にあります。これには、男性の長時間労働が大きな要因となっています。家事や育児をやりたくてもできない現状があります。
一方で、女性自身が男性に家事をやらせていない側面もあります。出産を機に仕事を辞めたり、育児休業や短時間勤務により、出産前と同じ家計負担をできなくなったりすることで、家事や育児は自分がやるものと抱え込む女性は少なくありません。いつ何をやってほしいかを明確に夫に伝えることが大切です。任せたら文句を言わず、やってくれたことに感謝する姿勢も大切です。国は6歳未満の子を持つ夫の1日当たりの育児・家事関連時間を、2011年時点での67分より、 2020年までに2時間30分にする目標を立てています。
(2015年11月16日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)