国立感染症研究所の調査によれば、今年の梅毒患者の数が、感染症法で届出が義務づけられた1999年以降で初めて2千人を超えたことが明らかになりました。10月28日時点で2037人で、特に若い女性で増えています。妊娠中に感染すると死産や胎児に障害が起きる可能性があります。
梅毒は、主に性的接触で病原体の細菌が感染し、陰部などにしこりや潰瘍ができます。抗菌薬で治療できますが、放置すると全身に発疹ができ、重症化し死亡することもあります。2001年~2005年は500人台で推移していましたが、最近は増加傾向にあります。今年は男性が1463人、女性が574人です。リスクの高い不特定多数との性的接触は避け、コンド-ムを適切に使用することが大切です。
(2015年11月28日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)