雇用保険に入っている人は失業した時、65歳未満なら賃金の45~80%程度に相当する額を、最大360日分受け取ることができます。65歳以上なら、最大50日分の一時金が受け取れます。しかし、現状では65歳以上で新しく職に就いても保険には入れません。来年度以降は、65歳以上で新たに就職した人も雇用保険に入れるようになりそうです。
適用する労働者には、週の所定労働時間が20時間以上、31日以上の雇用の見込みといった条件がつけられます。見直しの背景には、65歳以上の高齢者でも働く人が増え、中でも生活苦のため働かざるを得ない人が多いことがあります。企業などに雇われている65歳以上の働き手は、10年前の2倍近くなっています。生活が苦しい人が失業した場合の支えを手厚くすることが必要です。
(2015年12月9日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)