本日、第1回日本産科婦人科遺伝診療学会学術講演会のデイベ-ト企画「PGS/PGDの倫理的問題」にて、「今、改めて着床前診断を考える」と題して講演させて頂きました。これまで着床前遺伝子スクリ-ンニング(PGS)を実施している大谷徹郎先生とデイベ-トいたしました。わが国においては、PGSは学会の会告により現時点では実施を認めておりません。現在、特別臨床研究として、学会主導の多施設共同研究が開始されようとしています。
大谷先生は、その会告を無視する形で、流産予防のための染色体異常をスクリ-ニングするPGSを実施されています。こうした公開の場で、大谷先生のPGSに対するお考えを拝聴することは大切です。このような企画を立てて頂いた増﨑会長には深謝いたします。苛原日本産科婦人科学会倫理委員長も司会ありがとうございました。皆様にとってPGSがもつ倫理的諸問題について少しでもご理解いただけたら幸いです。
(吉村 やすのり)