飲酒習慣とがん

 アルデヒドヒドロゲナーゼ2ALDH2)は、アルコール飲酒後エタノールが代謝されてできるアルデヒドを酸化して代謝する酵素です。この遺伝子には、酵素の力が強いGG型、弱いGA型、力がほぼ無いAA型があります。GGの人は酒を飲んでも赤くなりません。欧米人はほぼこの型ですが、日本人は5割のみです。残る4割が、飲めるが顔が赤くなるGA1割は酒をほとんど飲めないAAです。
 酒が飲めるけれども顔が赤くなる人(GA型)が、大量に飲酒を続けると5人に1人が食道がんや咽頭がんになるとされています。GA型の人がアルコールを1回46g以上(日本酒2合以上)週に5日間以上取ると、89歳までに20%にがんが発症するとしています。飲酒を抑えると、がん発症率も低下します。GG型の人は大量に飲酒しても、発症率は3%です。

(2016年3月1日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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