診療ガイドラインは、治療法などを選ぶ際の貴重な情報源となります。各診療科ごとに多くのガイドラインが作られています。特定の病気に関し、予防や診断、治療などの最新の研究成果などを踏まえて、現時点で推奨できる情報を紹介しています。ガイドラインに従えば、どの医療施設でも一定水準の診療が期待できることになります。
診断や治療は長年、医師の経験に基づいて行われてきました。しかし、技術の進歩で治療が複雑化し、選択肢も広がる中、科学的な根拠を重視する機運が高まってきています。現在は各学会を中心に作成、普及が進んでいます。日本産科婦人科学会では、産科編、婦人科外来編、ホルモン補充療法ガイドラインなどの多くのガイドラインが作成されています。現時点での標準的医療を示すものであり、治療方針の選択には大いに役立ちます。
(2016年3月30日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)
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