女性の働き方改革

 1985年に男女雇用機会均等法が成立しました。国際的には70年代から男女平等の流れが高まり、日本も1985年に国連からの女子差別撤廃条約を批准したことが、均等法成立につながりました。均等法以降、職場でのセクシュアル・ハラスメントが問題視されるようになりました。均等法により、女性も総合職として働ける道が開けましたが、妊娠、出産した女性が働き続けるための環境整備は遅れました。
 1992年にようやく育児休業法が施行されるようになりました。2005年には仕事と育児が両立できる職場環境の整備のため、次世代育成支援対策推進法も施行されました。しかし、第1子出産後に離職する女性は依然と6割を超えていました。保育所・保育士不足による深刻な待機児童問題や、長時間労働を当然とした旧来的な働き方などがその原因でした。安倍首相は、女性の活躍推進によって経済力や国際競争力を高めようと、女性活躍を重要政策と位置づけ、均等法施行後30年となる今年、女性活躍推進法を施行されることになりました。

(2016年3月31日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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