待機児童の解消
政府は待機児童解消に向けて、緊急政策を公表しています。待機児童解消には、保育所を増やす必要があります。しかし、保護者の利用希望が多い認可保育所を開設しようとしても、都市部では用地確保が難しくなっています。さらに深刻なのは、保育所の定員を増やすのに必要な保育士の不足です。
幼い子どもはきめ細かな対応が欠かせないため、国は、保育士1人が世話できる子どもの人数を0歳児は3人まで、1、2歳児は6人までと決めています。そのため、保育士が不足すると、預かる子どもの数を減らす保育所や、保育所の開設を見送る事業者もあります。保育士のなり手が少ないのは、賃金など待遇が良くないことが大きく関係しています。現在、待機児童の解消のためには、保育士が9万人程度必要になります。そのためには待遇改善が急務です。
(2016年4月7日 読売新聞)
(吉村 やすのり)