慶應義塾大学とロボットベンチャーのサイバーダインは、新たな脊椎損傷の治療の開発を目指しています。iPS細胞を利用した再生医療と医療ロボットHALを組み合わせるものです。iPS細胞による再生医療と先端的な医療ロボットは、ともに日本が開発した技術です。まず、脊椎損傷になって半年経過した重度の歩行障害の患者など20~30人に、ロボットのHAL医療用を装着します。1日60分の歩行訓練に週3~5回取り組みます。
現在、慶應義塾大学の岡野栄之教授らは、脊椎を損傷して2~4週の患者にiPS細胞から作った神経幹細胞を移植し、神経の再生を促す臨床試験を計画しています。HALだけでは十分な効果が得られなかった慢性患者に、iPS細胞から作った神経幹細胞を移植したうえで、HALで訓練する第2段階の試験を実施することにしています
(2016年4月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)