BMI別にみた無月経
アスリート1,264名、コントロール493名をBMI17.5未満、17.5~18.5、18.5~25.0、25.0以上の4郡に分け、無月経の割合について比較を行っています。この結果、BMI18.5未満の選手では、BMI18.5以上の選手と比較し有意に無月経の割合が高い結果となりました。
無月経のリスク因子として、低いBMIと練習量が多いことが挙げられました練習量が多い、つまり運動による消費エネルギーが多くこれに見合った摂取エネルギーが確保されないエネルギー不足の状態で無月経になると考えられます。またこのエネルギー不足が続くことにより体重が減少し、BMIが低下することが推測されます。今回BMI18.5未満の選手で無月経の割合が高い結果となり、競技レベルや競技特性が影響しBMIのみでスクリーニングが難しいケースもありますが、現場で簡易的に使用できるエネルギー不足のスクリーニングまたは治療目標値として、BMI18.5が目安となる可能性が示唆されました。
(吉村 やすのり)