少子化と地方活性化

わが国の少子化は正にネガティブスパイラルの状況にある。わが国の超高齢化社会は世界に類をみない。わが国の合計特殊出生率は2012年1.41であった。この出生率が人口置換水準の2.07に回復しなければ人口減少は進む一方である。回復への道のりは果てしなく遠い。このためには結婚・妊娠・出産等を望む人達を支援する施策が急務である。遅きに失した感もあるが、今はじめなければ大変なことになる。

 先日の少子化危機突破タスクフォースでコマツ相談役の坂根正弘氏から大変有意義なお話を拝聴した。コマツ製作所の本社は東京にあるが、石川県に移転する計画があるそうである。現在は、大企業は東京・大阪など大都市に集中している。特に東京に一極集中している。そして企業はもちろんのこと男性中心社会である。それを会社設立当時の石川県に移転、地方を活性化させ、特に女性雇用を促進しようとしている。地方における出生率は都会に比べて高い県が多い。地方において若い男女の雇用を改善し、経済力を向上させ、妊娠・出産を増進させ、少子化を食い止めようとする試みである。地方では若者の都会集中により、高齢化が進んでいるところが多い。こうした大企業の取り組みは、正に発想の転換であり、素晴らしい企業の意識改革である。

(吉村 やすのり)

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