顕微授精

 国際生殖補助医療モニタリング委員会の調書によれば、2010年に世界60カ国で実施された生殖補助医療の一つ顕微授精は45万件で、この数は体外受精の約2倍に上っています。機器の進歩で簡単で確実に精子を卵子に注入できるようになったことが背景にあります。
 わが国においても体外受精を顕微授精が上回っています。受精率を考えれば顕微授精を選択することが多くなりますが、顕微授精をしなくてもよい症例に対して実施している可能性があります。体外受精では、精子の力で卵子に侵入していきますが、顕微授精では、人間が元気そうな精子を選んで注入しています。体外受精のほうが自然に近い受精といえます。

 

(2016年6月16日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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