運動選手には体脂肪が率低い女性が多く、無月経になることが多い。このたび日本産科婦人科学会の女性ヘルスケア委員会は、
女性の運動選手と月経異常の関係を調査することになった。このような検討は以前からなされており、痩せたスポーツ選手の半数程度は無月経になるとされている。月経が正常に起こるためには、脂肪蓄積が必要であり、標準体重の20%以上の痩せでは無月経は必発である。無月経状態が長期間にわたると、女性ホルモンであるエストロゲンが欠乏し、将来骨粗鬆症の原因となる。今回学会で大規模な調査が行われることになったことは、女性のスポーツ選手のヘルスケアを考える上で極めて有意義な研究であると思われる。
朝日新聞夕刊より
(吉村 やすのり)