認可外保育園は、東京都の認証保育所といった自治体独自の基準を満たして補助を受ける園と、国や自治体の補助がない園の2つに大別されます。補助がない園では、資金不足などから質が低いところも少なくありません。内閣府の調査によれば、2015年には、約216万人が通う認可園で2人、約27万5千人が通う認可外保育園で10人の子どもが死亡しています。認可外保育園の10人のうち9人が補助がない園で亡くなっていました。
原則、すべての認可外保育園は自治体に設置を届け出る義務があります。認可保育園の基準より緩いものの、保育士の割合などの基準があります。自治体は原則年に1度、認可外保育園に立ち入り調査し、こうした基準を満たしているかどうかをチェックしています。どの園が基準を満たしているかや、各園が調査でどんな点を指摘されたかを自治体によっては公表しています。保育料が安すぎる園には注意が必要です。公的補助がない認可外保育園は原則、親が払う保育料で運営しています。安い園は、人件費を削るなど保育の質が落ちている可能性があります。
(2016年10月29日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)