スマホ老眼

 スマートフォンなどの画面を長時間見ることで目が疲れて、老眼のような症状が出るスマホ老眼の人が増えています。スマホを長時間楽しむ10代、20代の若者に多くみられますが、40代~50代の人もスマホの使いすぎで老眼が促進される恐れがあります。スマホ老眼は、目のピントを合わせづらくなるという点では老眼と似ていますが、その機能は全く異なります。
 通常の老眼は、加齢に伴って水晶体が硬くなり、毛様体筋が緊張しても水晶体が厚くなりづらくなることで起こります。早い人は40歳代に始まります。一方、スマホ老眼は、画面を近くで見続けることで毛様体筋が疲労し、ピント調節の機能が正常に働かなくなった状態です。スマホ老眼は、目の調節機能の一時的な不具合なので、スマホ利用を控えれば元に戻ります。スマホを使う時は、できるだけ顔に近づけないようにします。画面を目から3040㎝ほど離し、視線を少し下ろした角度にすると目が疲れにくくなります。パソコンや書類から目を離して、窓の外の看板や離れた場所にある表示板などを意識的に見ることが大切です。

(2016年11月10日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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