特別支援学校は、障害児が幼稚園や小中高校に準じた教育を受け、自立に必要な知識・技能を身に付けることを目的とした学校です。特別支援学級は障害などが比較的軽い児童・生徒のため、一般の小中学校に設置されます。学習指導要領に沿って授業を行うが、特別支援学校の指導要領も参考にするなど子どもの実態に合わせて指導しています。
文部科学省によれば、障害児教育を専門に行う特別支援学校に在籍する児童・生徒は2015年度に13万人と、10年間で3割増えています。一方、一般の小中学校の普通学級や特別支援学級に通う子どもの数は合わせて29万人を超え、10年前の2倍以上に増えています。この増加は特別支援学校を上回っています。発達障害児の増加が背景にあり、一般の小中学校で子ども達が障害の有無にかかわりなく、共に学ぶ場面が増えてきています。子ども達に障害への理解を深めてもらおうと、特別支援学校の教員らが小中学校で行う出前授業が盛んになっています。
(2017年4月7日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)