日本産科婦人科学会に入会した新入会員数は、2010年の540人をピークに3年連続減少する見込みである。今年は430名前後に減少すると予想される。
日本産科婦人科学会では、2007年にサマースクールを開始し、新規産婦人科専攻医500名を目指すproject500を発表した。その後2008年度から2010年度まで新規入会者が漸増したが、2011年以降徐々に減少してきている。このままの状態では、今後地域の分娩環境を確保し、産婦人科医療水準を維持することができなくなることは確実である。新規産婦人科専攻医数をもう一度増加に転じさせるための新たな施策を考えなければならない。地域枠の学生が産婦人科を希望する際の奨学金制度などを増やしたり、今一度産婦人科学の魅力を若い人たちに理解してもらう必要がある。
(吉村 やすのり)