厚生労働省のエイズ動向委員会によれば、2016年に新たに報告されたHIVの感染者数は1,011人です。エイズの新規患者は437人でした。新規のHIV感染者、エイズ患者ともに感染経路は性的接触によるものがほとんどです。HIV感染者のうち、全体の約73%が同性間の性的接触によるものです。感染者の年齢別では特に20代や30代の若年層が多くなっています。
厚生労働省は2018年度から、健康診断の受診時に無料でエイズウイルス(HIV)検査を受けられるモデル事業を始めます。検査を受けやすくし、早期発見や発症防止を通じて感染拡大の防止に取り組みます。本人以外に結果が伝わらないようプライバシーにも配慮します。健康診断と一緒に受けることで心理的な抵抗感も薄くなり、検査する人が増えるとみています。
(2017年10月30日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)