男女格差(ジェンダーギャップ)の大きさを国別に順位付けした世界経済フォーラムの報告によれば、日本は144ヶ国中114位でした。日本がひときわ出遅れているのが、政治分野での男女平等です。海外では、候補者や議席の一定割合を女性に割り当てるクォータ制を導入している国もあります。カナダやフランス、ノルウェーなどは、内閣が男女半々になっています。
世界経済フォーラム(WEF)は、世界各国の男女平等の度合いを示した2017年版「ジェンダーギャップ指数」を発表しています。日本は調査対象144ヶ国のうち、114位と前年より3つ順位を落とし、過去最低でした。女性の政治参画が遅れているのが主な理由となっています。同指数は女性の地位を経済、教育、政治、健康の4分野で分析し、ランキング化しています。日本は女性の閣僚や議員の少なさが目立ち、政治は123位であり、20も順位が下がりました。経済は114位と4つ順位を上げたものの、依然低い水準です。男女の収入格差が大きいのが影響している上、専門職や技術職で女性が少なくなっています。教育は識字率は世界1位ですが、高等教育の進学率が101位と低く、同分野全体で74位にとどまっています。
(2017年11月2日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)