リビ充とは

 働き方や世帯構成などライフスタイルが多様化し、くらしの舞台となる住まいの形も変わりつつあります。リビングがテレビ中心のくつろぐ場から、空間は共有しつつも、家族それぞれが思い思いの時間を過ごす多機能型に変わりつつあります。住宅業界では、リビングを充実させる家族をリビ充家族と呼んでいます。都市部を中心に広がりつつあります。
 明治安田生活福祉研究所の親子の関係についての意識と実態調査によれば、1529歳の未婚男女5,803人のうち、男性の42.6%が反抗期が無かったと回答しています。親世代の3559歳男性より14.5ポイント高くなっています。リビ充が広がる背景には、今どきの親子の仲の良さもあります。親子の間で対立軸があまりなくなり、子世代を安定志向、野心がないと見る向きもあります。共働きが当然となったとはいえ、住まいの現場では家事も育児も女性が担っているのが現状です。両方を効率よくこなすためリビ充は生まれたともいえます。

(2017年11月13日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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