がんになった時の不安

 国立がん研究センターの調査によれば、がん患者の約3割は15歳以上65歳未満の生産年齢で診断されています。ライフネット生命保険のアンケート調査によれば、がんになった際に不安に思ったことのトップは、再発や転移が82%です。次いで仕事が58%です。家族への負担や治療費が半数を超えています。家族や治療費の負担を軽減するため、仕事の継続を心配する声が目立っています。
 近年、公的な支援制度も増えてきています。職場復帰を望む患者のために、患者と会社の間で情報を共有し、やりとりを円滑に進める両立支援コーディネーターの育成が始まっています。一般的に治療にかかる経済的負担は大きなものがあります。辛い状況でも仕事を通して社会とのつながりも持てます。性急に仕事を辞める決断はしない方がよいと思われます。会社は安全性を確保しながら働けるように配慮する義務があります。まず、働く形態も含めて会社と相談することが大切です。

(2017年11月16日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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