腰痛に悩む小学生が増えています。運動不足、姿勢の悪さなどの要因に加え、ラドセルの中身の重量化があることが指摘されています。脱・ゆとり教育で教科書が厚みを増し、ビジュアルにするための大判化も進んでいることが背景にあります。最近では運動をしていない児童の腰痛が目立っています。
児童のランドセルの重さを量ってみたところ、教科書やノートなどを入れると平均5㎏ほどにもなります。高学年では資料集や地図帳も加わり、6㎏を超えています。かかとに重心をかけて歩くなど姿勢が悪い児童は重いランドセルを背負うと腰が反り、腰痛につながりやすくなります。近年ランドセルは軽量化が進んでいますが、中身は重くなっています。ゆとり教育の見直しで、学習内容が増えたことが背景にあります。
(2017年11月22日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)