現状での問題点
①検査を希望しても受検できない妊婦がいる。
―検査可能な施設が近くに全くない地域がある。
②検査を適切に実施する能力がある産婦人科医が参加できない。
③検査の適応、対象疾患について議論する場がない。
― 35歳未満の妊婦がNIPT以外の非侵襲的なスクリーニング検査や侵襲検査しか
選択できないことに対する矛盾を指摘する声は多い。
―性染色体の数的異常、微小欠失/重複に対する検査、および、単一遺伝子病 に
応用することについても議論が行われるべきである。
―出生前診断の技術進歩は著しく、日本においてその技術を評価し、どのような
考え方でその技術を利用していくかを専門家が議論する組織がない。
④検査の実施を適正に管理する体制が不備である。
(吉村 やすのり)