文部科学省の子どもの学習調査によれば、公立高校生1人当たりの年間の学習塾費用が10万6千円と過去最高となりました。私立高・中も過去最高です。学習塾費が増える背景には、きめ細かい指導ができる少人数指導の塾の人気が高まっていることがあります。しかし、親の経済力によって学力の格差が拡大する懸念は、一段と強まります。近年、自治体が塾通いを支援する動きが広がってきています。
学習塾のほか家庭教師、図書費なども含めた補助学習費を世帯収入別に比較すると、収入が高いほど支出が多くなっています。授業料なども含めた学習費総額でみると、公立は幼稚園23万円、小学校32万円、中学校47万円、高校45万円です。私立は幼稚園48万円、小学校152万円、中学校132万円、高校104万円でした。幼稚園から高校まで私立に通った場合の学習費総額は1,770万円です。全て公立の場合の540万円に比べて3.28倍です。
(2017年12月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)