C型肝硬変とは

 C型肝硬変は、慢性のC型肝炎患者の1割程度が感染から20年経過して後に発症します。国内の患者数は推定20万~30万人です。肝機能レベルで初期の代償性と、腹水がたまったり、意識障害が出たりする重症の非代償性に分けられます。C型肝炎ウイルスに感染して肝細胞が壊れ、隙間にコラーゲンなどでできた線維が入り込んで肝臓が硬くなりC型肝硬変の状態になります。非代償性の患者の多くは数年で亡くなることが多いとされています。
 初期の状態ならばウイルスを攻撃して進行を抑える薬はありますが、肝臓の大半が線維に置き換わって重症化すると使える薬はありませんでした。東京都立駒込病院などは、肝臓移植しか治療法がない重症の肝硬変患者らを対象に治療薬の臨床試験を始めます。肝臓に蓄積し、再生能力を妨げる硬い組織である線維を溶かす効果があり、肝機能の回復が期待できるとされています。

(2017年12月29日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。