Gaming disorderとは

 WHOは、病気の世界的な統一基準である国際疾病分類(ICD-11)に、インターネットゲームなどのやり過ぎで日常生活に支障をきたす症状を盛り込むことにしています。Gaming disorderと呼ばれるゲーム症・障害は、持続または反復するゲーム行動であり、ゲームをする衝動が止められない、ゲームを最優先する、問題が起きてもゲームを続ける、個人や家族、社会、学習、仕事などに重大な問題が生じるなどを具体的な症状としています。
 診断に必要な症状の継続期間は最低12カ月ですが、特に幼少期は進行が早いとして、全ての症状にあてはまり、重症であれば、より短い期間でも依存症とみなす方針です。ゲームを含むネット依存はこれまで統一した定義がなく、国際的な統計もありませんでした。新しい定義は各国での診断の統計調査に役立てられます。専門家によれば、ネット依存の人は酒や薬物の依存者のように脳の働きが大きく低下し、感情をうまくコントロールできなくなるとされています。
 ネット依存を防ぐためには、親子で使うルールを決め、場所や時間帯を限定することも大切です。ネット依存はギャンブルのように熱中するとやめられなくなります。世界の人口の6%である約4億2千万人が、ネット依存症と推計されています。日本でも成人の約421万人、中高生の約52万人にネット依存の疑いがあるとされています。

(2018年1月4日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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