病児保育とは、病院や認可保育所などで病気になった子どもを一時的に預かることをいいます。国で認める制度は、親が直接施設に連れていく病児対応型、子どもが保育所にいる間に具合が悪くなった時のための体調不良児対応型、看護師が自宅を訪問する訪問型の3種類があります。利用料以外の運営費は、国、都道府県、自治体が3分の1ずつ負担しています。
厚生労働省によれば、2015年度は、延べ61万人が病児保育制度を利用しています。しかし、子どもが病気になるのは季節で波があります。国の制度は枠に限りがあり、使いたい時に予約が入らないことが多くなっています。欧米は育児休業制度の整備で休みを取得しやすい環境があり、ベビーシッターに気軽に子どもを預ける人も多くなっています。日本でも民間が公共サービスの穴を埋めています。
(2018年1月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)