労働生産性の向上のために

わが国は主要国の中でも、労働生産性は低く、OECDの平均を下回っています。日本は科学技術の進歩を生産性向上に生かせていないといえます。少子高齢化により人手不足が進み、生産性がかえって悪化しています。その結果、経済が成長しても、世帯所得は上がらないままとなっています。
国際ジャーナリストのビル・エモット氏は、労働生産性向上のための提言をしています。まず、多様な人材を活用するための仕組みをつくることだとしています。今回の働き方改革は生産性を向上させるための大切なテーマです。もう一つは雇用体系の見直しです。過去30年で非正規雇用者の数は増え続けています。結果、教育水準に見合わない仕事に甘んじる女性は多くなっています。少子高齢化が進み、労働需給が逼迫する中、日本経済の発展のためには、より大きな枠組みの中で雇用のあり方を変えていく必要があるとしています。教育を受けた女性をリクルートし、柔軟かつ安定的な雇用契約を結ぶことが大切となります。

(2018年3月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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