都道府県別の出生率

2017年の出生率を都道府県別にみると、大都市ほど低下幅が大きくなっています。全国で最も低い東京は1.21と、前年の1.24からさらに大きく下がりました。大阪府も0.02ポイント低い1.35でした。神奈川、千葉や京都も1.3台前半にとどまっています。大都市ほど核家族で夫婦共働きの世帯が多く、保育所に子どもを預けられないなど、仕事と育児を両立しにくくなっています。
希望出生率の1.8を実現するには、出生数が30歳代の6割弱にとどまっている20歳代向けの対策が課題になります。大都市における仕事と育児の両立ができるような環境を整えることが重要です。また学校教育の段階で、女性の出産適齢期への理解を深めさせ、人生設計について考えさせる取り組みも必要です。

(2018年6月2日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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