これまで性同一性障害カップルの間に非配偶者間の人工授精(AID)で生まれた子どもは、これまで非嫡出子として戸籍に記載されてきた。昨年12月最高栽は、「妻が婚姻中に妊娠すれば夫の子として推定する」という民法772条の第一項が適用されるとの判断を示した。これを受け、法務省はAIDで生まれた子どもを嫡出子として戸籍に記載するように、全国の法務局を通じ市区町村に通達した。
これまで非嫡出子として受理されたケースについては、嫡出子として戸籍を訂正することになった。また、カップルからの申し出があれば、訂正した記録を消すことも可能である。最高裁の判断を受け、大変素晴らしい法務省の迅速な対応である。
(2014年1月27日 読売新聞夕刊)
(吉村 やすのり)