子宮頸がんの2次予防
子宮頸がんの検診は、従来、細胞診という方法で行われています。細胞診は子宮頸がんの死亡率減少効果が実証されている確かな検査方法です。具体的には、子宮の入り口の子宮頸部から細胞を採り、それを顕微鏡で見て、どのような細胞があるかを調べます。細胞検査では、がんだけでなく異形成も見つけていきます。異形成の段階で発見することでがんに進展するのを防ぎ、2次予防を行うのです。
国の指針では、子宮頸がん検診は20歳以上を対象に2年に1回行うように示されています。東京都の子宮頸がん検診受診率は徐々に上がってきていて、平成27年度には39.8%になりました。しかし、国が目標としている受診率50%に対し40%弱と、まだ足りていないのが現状です。諸外国と比べても検診率は極めて低い状況にあります。
近年、新しい検査法として、HPVの感染の有無やウイルスのタイプを調べるHPV検査が登場しています。また、HPV検査を細胞診と同時に行う同時併用法や、HPV検査の陽性者だけに細胞診トリアージ法といった検査法も始まっています。
(よぼう医学2018 autumn)
(吉村 やすのり)