眠気を引き起こすとともに、免疫力を高める働きがある遺伝子が特定されました。米ハワード・ヒューズ医学研究所の戸田浩史研究員らの研究チームは、ショウジョウバエの遺伝子約8,000種類を分析し、眠気にかかわる遺伝子を見つけ出し、nemuri(ねむり)と名付けられました。この遺伝子が強く働くショウジョウバエは、1日の睡眠時間が約3時間長くなり、睡眠中に刺激を与えても目覚めにくいことが分かりました。さらに、この遺伝子が作るたんぱく質には、殺菌作用があり、免疫機能に重要な役割を果たしていることも分かりました。
一般的に生物は病気になると眠くなります。それは、今回のような遺伝子が働いているからかもしれません。
(2019年2月1日 読売新聞)
(吉村 やすのり)