花粉‐食物アレルギー症候群(PFAS)とは

花粉‐食物アレルギー症候群とは、花粉症の人が果物や野菜を食べて、口の中などにアレルギー反応が起きることをいいます。花粉症のアレルギー反応は、目や鼻などから体内に入った花粉を追い出そうとして抗体が作られ、その抗体が花粉とくっつくことで目や鼻が刺激されます。花粉に含まれるアレルゲンと同じタンパク質が、果物に含まれていることがあります。抗体がこれと反応する交差反応を起こすとアレルギー症状が出ます。
症状は主に口腔内のみで軽いことが多いのですが、時に呼吸困難など全身症状が出た報告もあります。自分では気づかないことがほとんどです。特定の果物を食べて、いつも違和感があるならばアレルギー専門医にかかることが大切です。その際、花粉症であることと果物を食べて症状が出たことを伝えなければなりません。花粉症の低年齢化が進んでいることもあり、PFASは子どもでもよく見られます。対策はアレルギーの原因となる食物を避けるのが基本ですが、たんぱく質は熱に弱いため、食品の多くは加熱すれば食べられます。

 

(2019年2月13日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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