企業型保育所の定員充足率

会計検査院は、国の助成を受けて運営されている企業主導型保育所の利用状況をサンプル調査しています。それによれば、全体の約4割が定員に対する児童数の割合(充足率)が5割未満でした。企業主導型保育所は認可外保育所の一種で、従業員の児童や地域の子供を受け入れます。国は待機児童対策の切り札と位置付け、2016年度以降に新設された施設に認可保育所並みの助成を実施しています。予算として2016~2018年度に計約3,800億円を計上しています。
一定の基準を満たせば認可保育所並みの助成金を受け取れるため、各地で開設が相次いでいますが、定員割れや短期間での閉鎖によるトラブルなどが起きています。国の助成を受けられる企業主導型保育所は急速に整備された一方で、経営や運営の安定性に疑問のある事業者もみられます。内閣府の検討委員会は、新規開設する保育事業者は5年以上の実績があることを条件とし、質の低い事業者の参入を排除するなどの見直しを提言しています。

(2019年4月24日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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