公立病院の経営悪化

医療費の抑制には病床の削減が必要となります。しかし、公立病院の2025年度の病床数が、現状からほとんど減らない計画であることが分かりました。急性期の病床は医療費もかさみます。政府は、急性期の病床数を実態にあわせて適切な数に減らし、在宅復帰を目指す回復期病床への転換を促しています。
総務省によれば、2017年度時点で不採算地区にある公立病院は4割にのぼり、へき地医療などを担っている意義はあります。しかし都市部でも採算が悪い病院があり、全体の半数は赤字です。公立病院は、民間に先駆けて削減幅を示す必要があります。公立病院の再編をめぐっては、首長選挙などで政治問題になりやすく進みにくいとされています。公立病院の再編が進むかどうかは地域医療構想の成否を左右します。

(2019年5月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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