男性から2004年に性別を変更した女性が、男性との間で結婚後、児童相談所で手続きを進め、里親の母親として男児を引き取った。その後嫡出関係となる特別養子縁組を申し立てていたが、大阪家裁で2012年冬に認められていたことが明らかになった。
このことは、子どもを欲しいと思う性同一性障害のカップルにとって新たな選択肢になると思われる。昨年12月の女性から性別を変更した男性について、妻がAIDをして出産した子どもと嫡出関係を認めた事例とともに、評価できる判決である。性同一性障害のカップルにおいて法的な婚姻関係が認められているのであるから、通常の婚姻関係のある夫婦と同様の権利が認められて良いと思われる。
（2014年4月2日 日本経済新聞）
（吉村 やすのり）
