合計特殊出生率とは、1人の女性が一生の間に産む子供の平均数をいいます。15~49歳の女性が産んだ子どもの数を、それぞれの年齢別の人口で割って合算します。現状の人口を維持するには、2.06~2.07が必要とされています。2005年に過去最低の1.26を記録し、その後少しずつ回復し、ここ数年間は1.4台で推移しています。
世界的にも出生率は、先進国を中心に低下してきています。1950~1955年平均で5.02の水準でしたが、2000~2005年平均で2.65まで低下しています。発展途上地域が2.90だったのに対し、先進地域では1.56です。先進地域の中でいち早く保育関連の施策を充実させたフランスやスウェーデンでは、1.5~1.6台まで低下した後、近年は1.8~1.9まで回復しています。
(2019年6月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)