アジアの女性の労働参加率と管理職比率

15歳以上人口のうち就労中の人と就労意欲のある人の割合である女性の労働参加率をアジア各国でみると、日本を上回る国が多くなっています。国際通貨基金(IMF)が試算した2016年の数字では、日本が50%程度なのに対して、最も高いベトナムは70%を上回っています。タイや中国、シンガポールもおよそ6割と日本を超えています。女性の労働参加率は、近年さらに高まる傾向にあります。アジア全体では1990年から約6ポイント上昇しており、欧米の先進国と比べ遜色ない水準に達した国も少なくありません。
管理職に占める女性の比率は東南アジア諸国が高くなっています。フィリピンの52%を筆頭にシンガポールやタイも3割を超しています。もともと女性が労働力として重要な役割を担っていたほか、大家族など育児を支える仕組みが残っていることもあります。日本の女性管理職比率は12%と、アジアでも比率の低いインドや韓国をも下回っています。

(2019年6月13日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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