米調査機関ピュー・リサーチ・センターによれば、アジア系米国人の数は2015年までの15年間に72%増え、約2,040万人になりました。移民全体に占める比率は半世紀前の1965年には5%に過ぎませんでしたが、2015年に26%まで高まってきています。2055年には36%に達し、ヒスパニックの34%を抜いて最大になると予測されています。現在は米国の総人口に占める比率が6%程度ですが、それでもIT産業などで活躍が目立っています。
アジア系では、中国系が約495万人と最多で、インド系の約398万人が続いています。人口が世界の1、2位の両国に次ぐのが、フィリピン系の約390万人です。日系人は6番目に多く、約141万人です。アジア系は収入の高さが目立っています。世帯年収は平均7万3,060ドル(約790万円)で、米国全体の平均を4割近く上回っています。2012年の調査では、アジア系の50%が企業役員や医師、弁護士、その関連職など専門知識が必要な仕事に就き、その比率は米全体の40%より高くなっています。
(2019年6月15日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)