政府発表の2019年度版子ども・若者白書によれば、40~64歳のひきこもりが全国で推計61万3千人いると推計しています。仕事も通学も求職もしないニートを含む若年無業者数は、2018年で約71万人と昨年調査とほぼ横ばいでした。内閣府はひきこもりを、家や自室からほとんど出ない状態に加え、趣味の用事など以外に外出しない状態が6カ月以上続く場合と定義しています。
ひきこもり状態になってから7年以上経過した人は5割近くを占めています。30年以上も6.4%います。ひきこもりのきっかけは、退職が最も多く、人間関係や病気が続いています。ひきこもりになった年齢は、60~64歳が17%で最多でしたが、25~29歳も14.9%に達しています。日本の若者の自己肯定感がについて、自分自身に満足していると答えたのは、日本は45.1%で、米国の87%や韓国の73.5%に比べて低率でした。自分には長所があると答えたのも、日本は62.3%でしたが、ドイツや米国では9割を超えています。
また、2019年度版少子化社会対策白書によれば、どのような状況なら結婚するのかをたずねたところ、経済的に余裕ができることが42.4%で最も高く、異性と知り合う機会があることが36.1%で続いています。結婚を希望している人に結婚していない理由を問うと、適当な相手に巡り合わないとの回答が46.8%で最多でした。このうち61.4%が特に何も行動を起こしていないと答えています。男性はどの年代でも女性と比べてその割合が高率でした。
(2019年6月18日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)